税務

韓国法人の事業課税について

韓国で事業を行う「韓国現地法人」また「韓国支店」は売り上げ利益が上がった際には韓国に税金を納めなくてはなりません。その場合の事業課税に関するポイントを簡単に要約したいと思います。

1. 法人税

  • 累進課税制度が採用されており、税率は利益に応じて10%~25%(地方税含むと11%~27.5%)
  • 中小企業には特例があり、一定条件を満たせば優遇税制が適用されます。

2. 付加価値税(VAT)

  • 販売する商品・提供するサービスおよび輸入品には10%の標準税率が適用
  • 物品の輸出や国際輸送には0%税率が適用。

3. 源泉税

  • 配当、利子、ロイヤリティには20%(地方税含むと22%)の源泉税が課税されます。
  • 日本との租税条約により、条件次第で低税率(例:配当5%)が適用される場合があります。

4. 社会保険料(四大保険:사대보험)

雇用主は被雇用者の賃金に基づき以下の保険料を負担しなければなりません。

  • 国民年金(4.5%)
  • 国民健康保険(3.335%)
  • 雇用保険(1.05%~1.65%)
  • 産災保険(0.6%~18.5%、業種により異なる)

5. 優遇税制

  • 外国人投資企業や特定地域での事業に対し、取得税、財産税、関税などの免除または減免措置。
  • 研究開発費に対する税額控除や中小企業向けの特例も存在。

6. その他の留意点

  • 資金注入時、国外支配株主からの借入に一定の制限があり、過少資本税制が適用される場合があります。
  • 税務申告は事業年度終了後3ヶ月以内に行い、中間納付が必要。

詳細な内容や特例の適用には、具体的な条件や事業形態を考慮する必要があります。この概要を元に、さらなる検討が必要であればお知らせください。

韓国法人所得税率(累進課税)

課税対象額 税率
KRW 2億以下 11%(法人税10%、地方税1%)
KRW 2億超~200億以下 22%(法人税20%、地方税2%)
KRW 200億超~3000億以下 24.2%(法人税22%、地方税2.2%)
KRW 3000億超 27.5%(法人税25%、地方税2.5%)
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